30歳までトランポリン競技者として活動をしてきました。世界チャンピオンにもなり、引退後はその他の多くのアスリートと同様に指導者の道を考えていたのですが、イギリスにコーチ留学をして海外のスポーツ文化に触れたことがその考えを変えるきっかけになりました。 イギリスではスポーツが生活の一部となっており、多くの人が楽しみながらスポーツに親しみ、地域のクラブチームや学生チームの試合に応援に駆けつけます。指導者の制度も日本と比較し、確立されています。日本で指導者になろうとする場合、学校の教員になって部活の顧問になるのが一般的ですし、多くの社会人は生活からスポーツが離れてしまいます。コーチ留学するまでは、トランポリンというひとつのコンテンツの中でスポーツを支えていくことを考えていましたが、競技の枠を超え、広い視点から実現できることがあるのではないかと考えるようになり、多くの競技の価値を上げ、スポーツから離れてしまった人の目をもう一度スポーツに向けさせたいという思いを持って、当社への入社を決めました。また、アスリートとして培ってきた能力を一般企業でも活かせることを証明し、後に続くアスリートのロールモデルになりたいとの思いもありました。
やはり30歳まで競技ひと筋だったので、入社して2〜3ヶ月はとまどうこともありました。しかしメールの書き方ひとつに対しても、上司から的確なアドバイスをもらいながら、業務を覚えていくことができました。また入社1年目から自分の考えを求められ、よい意見であれば企画に反映されるフラットな社風です。自分のようなアスリート出身の社員もいれば、まったく違うバックグラウンドの社員も在籍しており、多様な考えをぶつけ合い、アイデアをブラッシュアップしていく中で、自身の視野の広がりも実感しますし、ひと通りの業務の経験を積めば、すぐに担当となる案件を任せてもらえるので、ビジネスマンとしての成長のスピードも速いと思います。 広告業界は非常に忙しいイメージがあったのですが、休暇は取りやすい環境です。もちろん忙しい時は忙しいのですが、仕事に一定の裁量権を与えてもらっているので、対応する関係者の予定を調整しながらコントロールすることもできます。現在でも週末はトランポリンのコーチをしており、重要な大会があれば有休を使って帯同しています。
入社して1年目は商品化・ライセンス領域を担当し、2年目からはアスリートのキャスティングを担当しています。実際に現場で業務に携わると、入場料、放映権料、選手の報酬など選手時代に把握していたスポーツビジネスの収益要素はごく一部であり、もっと大きな価値を生む可能性がある市場だということを目の当たりにしました。 現在はアスリートと企業をつなぐ立場であり、多くの企業にアスリートのキャスティングを提案できるようになりました。入社前に描いていたビジョンが少しずつ叶えられていると、手応えを感じています。アスリートでのキャリアが長いこともあり、自分は他の人よりもアスリート側が求めている要素をかみ砕いて言語化できると思っています。ですから今後は企業側の要望も深く把握し、アスリート側に理解してもらえる表現力を身につけていきたいです。そして企業・アスリート双方の架け橋として、両者の要望が適い、お互いの満足度が高くなるようなキャスティングを実現したいですね。将来的には、イベントプロデュースやプロモーションの経験も積み、スポーツビジネスの世界で多くの引き出しを持つマルチプレイヤーになりたいと思っています。
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